アマチュアゴルファーの6割がなっている「アーリーエクステンション」とは?
目次
皆様こんにちは!
RiDEAL|WORKOUT&CONDITIONINGゴルフ専門トレーナーの山田 直紀です。
前回のブログでは、自身のスイングエラー動作について話をさせて頂きましたが、今回のブログでは、アマチュアゴルファーの約6割に見られるスイングエラー「アーリーエクステンション」について焦点を当てたいと思います。
アーリーエクステンションを起こしてしまうと、他のエラー動作まで誘発することがほとんどで、ゴルフスイングにおいて非常に重要であり、正しく修正していく必要があります。
その経験から、多くのゴルファーがアーリーエクステンションに陥っていることに気づきました。
特に、ボールを打ちに行く際や力を入れて飛距離を伸ばそうとすると、このエラーが起こりやすいようです。
今回の記事では、アーリーエクステンションになってしまう身体的問題からの原因や、それに基づいた具体的な修正方法をご紹介します!
起き上がりの根本原因、アーリーエクステンションとは?
アーリーエクステンションとは、ゴルフのスイング中において、股関節と上半身が伸展してしまい、ダウンスイングの早い段階で体が起き上がってしまう現象を指します。
また、ダウンスイングの時に下半身が腕の動くべき空間に先に入ってしまうことから、股関節と骨盤がボールに近づいてしまうことで、アーリーエクステンションが起こりやすくなります。
上の比較動画で確認してみましょう。
① ダウンスイングの早い段階で上半身が起き上がってしまい、骨盤がボールに近づいてしまうタイプです。
② これは私のスイング動画なんですが、上半身の起き上がりはないものの、骨盤がボールに近づいてしまっています。
※リード側(左脚)でスライドの癖が出てしまうと、このようなエラー動作が出てしまいます… (>_<)/
③ RiDEALでトレーニングをしている亀代 順哉プロに動画を提供して頂きました。
上半身の起き上がりもなく、下半身もボールに近づくことなく、しっかりとした力強いスイングです。
アーリーエクステンションが引き起こす影響は、次の3つが主なものです。
過度なエクステンションにより、スイングのパワー伝達が妨げられ、飛距離やスイングの効率性が低下します。
アーリーエクステンションによって体のバランスが崩れ、ミート率と方向性にばらつきが生じやすくなります。
アーリーエクステンションによって腰部や背中に不必要な負荷がかかり、疲労や怪我のリスクが増加します。特に重要なのが、この3つ目の体への負荷の増加で、これらの影響はゴルファーにとってとても重要です。
この問題を解決するためには、正しいテクニックとトレーニングが必要です。
良い例の写真(理想的な形)
良い例の写真では、トップポジションからインパクトにかけて、
腰部が前方に突き出すことなく、線上に臀部が留まっています。
正しいポジションで骨盤が安定していると、スムーズな切り返し
が可能になります。この感覚は、間違った動作とは大きく異なります。
悪い例の写真
悪い例の写真では、トップポジションからインパクトかけて腰部が
前方に突き出し、結果的に上体が起き上がってしまっています。
この動作を意識的に行ってみると、スムーズな回転が難しくなり、
インパクトが詰まった感覚があります。
正しいスイングでは、腰部を適切に保持し、スムーズな回転を心掛
けることが重要です。
アーリーエクステンションのリスクを評価する:身体的な問題の特定とテスト方法
アーリーエクステンションが発生する身体的な問題点を簡潔にまとめてみました。
まず、全身を使った深いスクワットが機能的にうまくできないと、ダウンスイング時に身体が不適切に伸びてしまうことがあるという研究があります。
もし身体の柔軟性や動きに制限があると、スイングをしている最中に体の姿勢が崩れ、脊椎の形が変わってしまう可能性があります。
この動作は、オーバーヘッド・ディープ・スクワットで評価します。
また、左股関節の内旋動作が機能的でないと、下半身を効果的に回転させることができず、結果として体が前や横へ不必要に動いてしまいます。
この回旋動作の能力は、下半身の回旋動作で評価することができます。
オーバーヘッド・ディープスクワット
用意するものは、ゴルフクラブで大丈夫です。
まず、足を肩幅に開き、つま先がまっすぐ前を向くように立ちます。
次に、ゴルフクラブを握り、両腕を上に伸ばしてクラブを頭上に持ち上げます。
そして、クラブをできるだけ頭より高い位置で保ちながら、限界まで深くしゃがみます。
もし、 動作時に痛みが出た場合はテストを中止してください。
この動作の中で、踵が床から浮かずにしっり接地した状態でフルスクワットができないと、ダウンスイング時に姿勢を維持することが難しくなります。
このタイプのゴルファーは、ダウンスイングの際に下半身をボールの方向に突き出し、結果的に上半身が起き上がりアーリー・エクステンションが起こりやすくなります。
ディープ・スクワットができない場合、通常、上半身と下半身の可動性またはコアの安定性に原因があることが考えられます。
このテストを行うことで、身体的な問題がどこにあるのかを明確化することができます。ぜひお試しください!
下半身の回旋
このテストでは、ゴルフスイングに必要な下半身の回旋動作を評価します。
ゴルフで正確なスイングを行うためには、股関節、脛骨の回旋(内旋・外旋)、そして足の内反・外反が重要です。
バックスイング時には、右の股関節、脛骨、足(トレール側)が巻き込むようにして荷重がかかり、ダウンスイング時には左の下肢(リード側)を中心に体が回転します。
多くのゴルファーは、内旋または外旋が40°以下ですが、PGAツアー選手の平均は、両方向ともに60°以上です。
下半身の柔軟性や動きに制限があると、スイングが過度に横方向へとずれてしまう可能性があり、スウェイやスライドと呼ばれる、不本意な横方向の動きにつながることがあります。
アーリーエクステンションを克服する!効果的な改善トレーニング
ここでは、アーリーエクステンションになってしまう身体的な問題を改善するためのエクササイズメニューをお伝えします!
スイング中に適切な姿勢が保てず、結果として精度やパワーが損なわれる原因となります。
しかし、トレーニングを通して身体的な問題の改善をしていくことで、アーリーエクステンションが効果的に解消し、ゴルフスイングを大きく改善していくことが期待できます。
コアの力を引き出すプランクエクササイズ
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プランクは特にコアの安定性と強化に効果的であり、これがゴルフスイングの安定性向上に寄与します。ベーシックなプランクが問題なく行えるようになったら、プランクのバリエーションを追加してみるのも良いでしょう。例えば、サイドプランクなど、難易度を高めたプランクエクササイズを取り入れることで、さらに多くの筋群を鍛え、コアの安定性を高めることができます。
臀筋を鍛える最強のエクササイズ
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スクワットは単に重いウェイトを扱うだけではなく、適切な技術で行うことが重要です。
アーリーエクステンションを改善するためには、スクワットを効果的なフォームで実施することが必要です。これは、「一定のスキルや技術レベルに達する」という意味で、正しいフォームで継続的にトレーニングを行うことが、効果を最大限に引き出すポイントとなります。
股関節の内旋動作の強化に必須エクササイズ
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アーリーエクステンションの改善に役立つ股関節内旋のトレーニングは、特に股関節の安定性と可動性を向上させることを目的としています。股関節の内旋筋を強化し、アーリーエクステンションの問題を持つゴルファーがスイング中により良い安定性と動きを実現できるようになります。頻度高めににこのトレーニングを行うことで、股関節の機能が向上し、スイング動作が安定していきます。
まとめ
この記事では、アマチュアゴルファーの約6割が抱える「アーリーエクステンション」について解説しました。
スイングエラーは15のエラー動作に分類されており、その中でも「アーリーエクステンション」は代表的なものです。
このエラーが他のエラーを引き起こすこともあります。
まずは身体的な問題にアプローチし、改善に向けてトレーニングに挑戦してみましょう!
今後も皆様のゴルフパフォーマンスを向上させるための情報を、身体的な問題とトレーニングを結びつけて発信していきますので、次回もお楽しみにしてください!
身体的な問題に直面しているゴルファーの皆様がいかにしてそれを乗り越え、さらなる高みを目指すことができるサポートを、RiDEAL|WORKOUT&CONDITIONINGで提供させていただきます。
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